M86Kでは2進、8進、10進、16進の4種類の基数の数値定数を記述することができます。数値定数を記述する方法には“123H”のように基数を明示する書式と、デフォルトの基数を指示するための疑似命令RADIXによってあらかじめ基数を指定しておく方法の2つがあります。基数を明示する書式で記述された数値定数の値は、デフォルトの基数に優先して指定された基数で変換されます。一方“123”のように基数を明示しない数値定数は、疑似命令RADIXで指定された基数で値に変換されます。疑似命令RADIXによる基数の指定がない場合のデフォルトの基数は10です。
いずれの場合も記述された定数は、アセンブラ内部では32ビットで処理されます。また、数値定数など最終的に数値定数に帰着する演算式の値が命令のオペランドにイミディエイトデータとして書き込まれる場合、そのオペランドに必要なだけのビット数が格納され、残りの上位ビットは捨てられます。
![]() 基数を指定する文字BODHには大文字/小文字の区別はありません。これはアセンブラオプション−iには影響されません。 |
![]() この書式に関してはRADIXによる設定の影響を受けます。詳しくは、次の表を参照してください。 |