Dreamcastソフトウェア作成基準/Ver.2.00J

23.倫理規定

23.1 倫理審査

倫理審査依頼書(それぞれの担当者より開発企画部またはソフト推進部へ問い合わせください)を受け取り、記入後、倫理審査委員会(倫理審査事務局)に提出し、倫理審査委員会よりそのタイトルの認可を得た上で、マスターロムリリースの際に、マスターロムチェックリストとともに、認可済みの依頼書を提出してください。

以下に、23.2 テレビゲームソフトに関する倫理規程を記載します。参照してください。

  

 

23.2 テレビゲームソフトに関する倫理規程

 

平成8年5月1日改正

テレビゲームソフト倫理審査機構

 

(目的)

テレビゲームソフト倫理審査機構は以下の目的のため、倫理規程を定める。

一、 テレビゲームソフトが、社会にとって有益かつ健全な娯楽であること。

一、 テレビゲームソフトが社会の支持と信頼を得て、来るべきマルチメディア時代に向け、大いなる発展をすること。

一、 テレビゲームソフトの年少者に対する影響力の大きさを考慮し、年少者及びその保護者に対して購入の判断基準となる指標を提供すること。

一、 販売店が消費者に対して適切な商品の購入指標を提供できること。

一、 ソフト制作者に対して、ソフト開発にあたり、社会に適合した開発指針を提供すること。

  

 

(適用範囲)

当機構に賛同するメーカーが発売するテレビゲームソフトに関する以下の事項

(1) 内容(映像・音声・音響・言語)・表現・描写

(2)タイトル・同梱される印刷物・パッケージ・広告・店頭デモ及び販促物

なお、(1)については審査を実施する。(2)については、(1)において審査された結果に基づいて各メーカーの責任において、自主的に表現の管理を行うものとする。

  

 

(規程の改変)

当機構はソフトの作品の傾向、社会文化の流れ、表現技術の向上を常に考慮し、規程の改変を行う義務と権利がある。

  

 

(倫理規程構成)

当機構の倫理規程は下記の3つから成り立つ。

共通倫理規程 すべてのソフト制作にあたり共通して守る倫理規程。下記の2つの倫理規程すべてに適用される。

全年齢推奨倫理規程 どの年齢に対しても推奨されるテレビゲームソフトに関する倫理規程。

・年少者に性的な刺激を与えない。

・ 年少者に、残酷・粗暴の刺激を与えない。

・ 年少者に対して、未成年者禁止行為、犯罪並びに反社会的行為などを模倣するおそれのある内容としない。

  

年齢制限倫理規程 思慮分別が備わり、ゲームの世界と現実を明確に区別することができる18才以上の消費者を対象とし、18才未満には推奨しないテレビゲームソフトに関する倫理規程。

・ 著しく性的感情を刺激しない。

・ 暴力において、著しく残虐性を助長しない。

・ 未成年者禁止行為、犯罪並びに反社会的行為などを模倣するおそれのある内容を肯定しない。

  

 

(共通倫理規程)

共通倫理規程とはすべてのソフト制作にあたり共通して守るべき倫理規程である。

(1) 国家、法律及び社会正義についての倫理規程

1.あらゆる人種、民族、風俗、習慣、国民感情を尊重する。

2.特定の個人や団体の名誉を傷つけるような表現をしてはならない。

3. 実在の個人・団体名を事実と異なる取り扱いをする場合はその旨明記する。

4.法律、社会秩序、道徳を尊重し、これらに反する行為の表現は十分慎重に行い、肯定的な表現をしてはならない。

5.老人、幼児、身体障害者、精神薄弱者等の社会的弱者への表現は配慮する。

6. 性別、職業、境遇、信条、心身的条件、生活状態などによる差別をしてはならない。

(2) 宗教についての倫理規程

1.宗教の自由を尊重し、宗教、宗教家、宗教儀式の尊厳を傷つけないように留意する。

(3) 教育についての倫理規程

1.児童及び青少年の人格形成に際し、豊かな情操と健全な精神を損なわないように留意する。

2.教育者や未成年者の表現は極力慎重にし、法律上未成年者に禁じられている行為を正当化しない

3.動物を虐待する行為を肯定的に扱ってはならない。

(4) 家庭についての倫理規程

1.結婚及び家庭生活を尊重し、これを損なうことを肯定的に扱ってはならない。

(5) 環境についての倫理規程

1.自然環境を著しく破壊する行為を肯定的に扱ってはならない。

  

 

(全年齢推奨規程)

どの年齢層に対しても推奨されるテレビゲームソフトとして制作時においては以下のことを厳守する。

(1) 性的表現について

1.性行為についてはどのような手法を用いても表現してはならない。

2.裸体または裸体に近い表現をしてはならない。但し、水泳の際の水着や幼児の水浴びでの全裸等、違和感や不自然さ、わいせつ感をまったく感じさせず、ストーリー上必要と考えられる場合においてはこの限りではない。

3.その他、年少者に対してわいせつ感を助長する表現をしてはならない。

(2) 暴力、犯罪及び反社会的表現について

1.設定上必然性のない暴力表現をしてはならない。スポーツ、武道、格闘技の場合は、暴力の範疇に含めない。

2.設定上必然性があっても過激な実写または実写に近い暴力表現をしてはならない。

3.全年齢、特に年少者に対して、殺人、傷害及び暴行等の手口を克明に表現してはならない。

4.飲酒・喫煙など未成年者がこれを行うさまを表現してはならない。

5.麻薬等の薬物、売春等の性風俗など、未成年者にこれを知らしめることが不適当な表現をしてはならない。

6.その他、年少者に対して残酷・粗暴の刺激を与える表現をしてはならない。

(注)なお、この規程に定めがなくとも、著しく社会通念に反するものは当機構によって審査される。隠しコマンドや裏技において上記の規程に反する表現をしてはならない。

  

 

(年齢制限倫理規程)

思慮分別が備わる18才以上に推奨されるテレビゲームソフトとして制作時においては以下のことを厳守する

(1) 性的表現について

1.ゲームソフトの主眼として、性行為、性行為に至る過程を表現してはならない。

2.ゲームソフトの主眼としていなくとも、性行為については直接的表現を認めず、間接的表現(言語・音響など)であってもこれを刺激的に表現してはならない。

3.ゲームソフトの主眼として、実写・アニメーション表現にかかわらず、裸体表現をしてはならない。

4.実写または実写に近い表現においては、たとえ、下着等の着衣の状態でも性的感情を刺激するような表現をしてはならない。

5.ゲームソフトの主眼として、性風俗を表現してはならない。

6.暴力の加重された性行為を直接表現してはならず、肯定もしてはならない。

7.性器その他、陰部の表現をしてはならない。

8.男女性器の音声または文章による直接呼称をしてはならない。

9.未成年者に対する性的表現の開示を肯定してはならない。

10.変態性欲に関する表現をしてはならない。

11.婦女暴行、強制わいせつ等の表現をしてはならない。

12.その他、著しくわいせつ感を助長するような表現をしてはならない。

(2)暴力、犯罪及び反社会的表現について

1.人間または動物などが分離・欠損した状態を刺激的に表現してはならない。

2.殺人、傷害、暴行等の犯罪を刺激的に表現してはならない。

3.青少年に対して、殺人、傷害、暴行等の犯罪の手口を肯定的に表現してはならない。

4.飲酒・喫煙など、未成年者がこれを行うさまを表現してはならない。

5.麻薬等の薬物使用、売春等の性風俗などを肯定的に表現してはならない。

6.その他、著しく残虐性を刺激する表現をしてはならない。

(注)なお、この規程に定めがなくとも、著しく社会通念に反するものは当機構によって審査される。隠しコマンドや裏技において上記の規程に反する表現をしてはならない。

 

 

以上

  

テレビゲームソフト倫理審査機構事務局 TEL 03−5736−7040

                   FAX 03−5736−7225

                                窓口担当   山崎   


               
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