下の図は、GD-ROMの基本的なレイアウトを示しています。コンテンツは、1本の連続した螺旋状のトラックに、ディスクの中心から外側へ向かって書き込まれています。
単密領域のレイアウトは、従来のCD-ROMのレイアウトと同じですが、約35MBという容量である点が異なります。
ユーザーデータとオーディオデータが、プログラム領域に書き込まれます。書き込まれるデータトラックとオーディオトラックはそれぞれ1つずつです。この領域は通常のCD-ROMドライブで読み取ることができ、ユーザーが通常のCD-ROMドライブでGD-ROMをプレイしようとしたとき、画面に表示するメッセージを記録するのに使用します。
高密領域は、単密領域のリードアウトの後に続く部分で、2つ目のVDSがA-time 10:00:00から始まります。
高密領域は、ゲームが書き込まれる部分で、99までのMode 1またはGD-DAのトラックを記録することができます。このフォーマットでは、GD-DA トラックの後ろにMode 1トラックを置くこともできます。
GD-ROMはCAV(角速度一定)ドライブでプレイします。CAV方式は読み込むデータの位置がディスクの外周部に近づくにつれて、読み込み速度が速くなります。高密領域の高密領域の開始地点では6倍速で、徐々に速くなり、終わりの外周部では12倍速になります。
GD-ROM上の位置は絶対時間または相対時間として、分、秒、フレーム(セクタ)で表わされます。分:秒:フレームの形式(MSF)で表記されます。GD-ROM上の位置はセクタ番号で表わすこともできます。
絶対時間とは、セクタの位置をGD-ROMの最初からの時間で表わしたものです。このシステムを使用した場合の難点は、GD-ROMの最初のトラックまたはファイルを編集して長さが変わったときに、後に続くすべてのセクタの絶対時間も変わるため、計算し直さなければならないことです。
相対時間とは、セクタの位置をGD-ROM上の特定の位置からの時間で表わしたものです。起点となる位置はトラック、ファイル、またはエクステントの始めなどです。エクステントとは、GD-ROM上で指定された連続したブロック数を指します。相対時間は絶対時間よりも便利です。なぜならば、たとえばトラック1に変更を加えた場合、トラック1内の相対時間のみ反映されるからです。各トラックの開始時間は変わりますが、トラック内の相対時間は変わりません。