5-2 GD-ROMのエラーをエミュレートする


GD Workshopには、GD-ROM上のエラーがどう影響するかをテストするために、3種類のエラーが用意されています。

注意
ゴールドマスターGD-Rを書き込む前に、必ずすべてのエラーがオフになっていることを確認してください。

5-2-1 ハードエラー

ハードエラーとはGD-ROMのメディアに欠陥があるかキズが付いていることです。GD Workshopでは破損データを含めたいファイルのセクタを指定してやることで、実際にハードエラーがあるかのようにGD-Mが動作します。

ハードエラーを指定するには、次のようにします。

  1. エラーを挿入したいファイルをツリーの中から選択します。
  2. [Hard Error]タブの[From]ボックスでエラーの開始セクタを、[To]ボックスでエラーの終了セクタを指定します。
  3. [Add]ボタンをクリックします。[Hard Error]タブの一覧にエラーが追加されます。
  4. この手順を繰り返してエラーを追加します。

ハードエラーを含むファイルには、ツリーの中に g0502001.gif のマークがつきます。ハードエラーは、エミュレーションの開始前または途中で、[Control]ツールバーのボタンをクリックしてオン/オフを切り替えることができます。

エミュレーションの間、エラーは警告メッセージとしてログに表示されます。警告メッセージは、エラーのためにデータを取り出せなかったセクタの数を知らせます。

注意
エミュレーションの途中でハードエラーをオンにしても、エラーはすぐに現れない場合があります。これは、エミュレータから読み込まれたデータが、既にキャッシュに入っているからです。キャッシュサイズよりも大きく、いくつものハードエラーを持ったファイルであれば、次の読み出しコマンドの後で、エラーが表示されます。 エミュレーションを開始する前にハードエラーをオンにした場合は、追加したすべてのハードエラーが発生します。

5-2-2 ソフトエラー

ソフトエラーはGD-ROM全体を構成している正常なセクタの中に、ある一定の割合で不良セクタが含まれているというものです。ソフトエラーを挿入するには、GD-ROM全体に対して、正常なセクタと不良セクタの比率を指定します。ここで指定した割合にしたがって、GD Workshopはソフトエラーをランダムに挿入します。

ソフトエラーを指定するには、次のようにします。

  1. [Control]ツールバー上の、[Soft Errors]ドロップダウンボックスをクリックします。
  2. ドロップダウンボックスで、エラーの割合を選択します。

g0502003.gif

たとえば、[1 in 100]を選択すると、正常な100セクタごとに、不良セクタが1つ挿入されます。

ソフトエラーは、エミュレーションの開始前または途中で、ドロップダウンボックスを使用してオン/オフを切り替えることができます。

エミュレーションの間、エラーは警告メッセージとしてログに表示されます。警告メッセージは、エラーのためにデータを取り出せなかったセクタの数を知らせます。

注意
エミュレーションの途中でソフトエラーをオンにしても、エラーはすぐに現れない場合があります。これは、ソフトエラーをオンにする前のデータが、既にキャッシュに入っているからです。キャッシュのサイズよりも大きく、ソフトエラーの割合がある程度高ければ、次の読み出しコマンドの後で、エラーが表示されます。 エミュレーションを開始する前にソフトエラーをオンにした場合は、挿入したすべてのソフトエラーが発生します。

5-2-3 ナッジ(Nudge)

ナッジエラーはGD-ROMの再生中に何かがGD-ROMドライブにぶつかったときに発生するエラーで、GD Workshopではそれをエミュレートします。

ナッジエラーを挿入するには、GD-ROMをエミュレートしている途中で、[Control]ツールバーの[Nudge]ボタンをクリックするか、キーボードの[N]キーを押します。

g0502004.gif

注意
エミュレーションの途中でGD-ROMをナッジしたときに、エミュレーションから読み込まれたデータが既にキャッシュにあると、エラーが現れない場合があります。キャッシュが空のときにナッジすると、エラーがログに現れます。これは、本物のGD-ROMドライブのメカニズムと同じ動作です。

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