付録D 電池寿命の計算方法 |
ビジュアルメモリは、消費電流の異なる2つのシステムクロックが利用できるため、アプリケーションごとに電池寿命がことなります。また、ビジュアルメモリ同士で通信を行なうプログラムと、単体でのみ動作するプログラムでは電池寿命が大きくことなります。
このためビジュアルメモリの製品取り扱い説明書には「ビジュアルメモリに新品のリチウム電池を装填した場合、OSによる時計動作だけなら約130日間の連続使用が可能です」と記載されています。
ここでは、開発されたアプリケーションのソースコードを元に、電池寿命を計算する方法についてを説明します。この説明に基づき、おおよその電池寿命をユーザーにお知らせすることで、使用時間や電池交換などに関する混乱を未然に防ぐことが可能です。ユーザーは、電池交換のたびに1個約280円(1998年11月調べ)のリチウム電池を2個(約580円)購入する必要があります。電池寿命を計算に入れた設計やプログラムを心がけるようにしてください。
D-1 電池寿命を長くするポイント |
ビジュアルメモリのクロックには、RC発振(879.236KHz:誤差600〜1200KHz)と水晶発振(32.768KHz)の2系統あります。
RC発振は、水晶発振に比べ処理が早くなりますが、そのぶん電池寿命を短くする原因となります。ゲーム性を損なわずに、どれだけRC発振を使わないかがプログラムのポイントになります。
特にXRAMへの書き込みとフラッシュメモリの書き込みは、必ずRC発振を使わざるを得ないため、書き込みの負荷に加えRC発振の負荷も増加します。
また、ビジュアルメモリ同士を接続し通信を行なう場合も負荷がかかります。通信中だけではなく、回路の構成上接続すること自体で多くの電流を消費します。
電池の寿命を考えるのであれば、次の点に注意して設計・開発を行なってください。
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(C)SEGA ENTERPRISES, LTD., 1999