5-2 予約語ファイル


予約語ファイルとは、M86Kがその起動時に必ず読み込むファイルで、アセンブル対象とするチップに関するさまざまな情報(RAM/ROMの大きさ、SFRのニモニックなど)を含んでいます。M86Kは、この予約語ファイルなしには正常に動作しません。M86Kはその起動時に、次のような手順で予約語ファイルを探します。

  1. アセンブラオプション−Rによってファイル名が明示的に指定されている場合、そのファイルを読み込みます。そのファイルが存在しない、または読み込みが許可されない場合はエラーとなります。
  2. 環境変数M86KRSVDFILEが定義されていれば、それによって指定されているファイルを読み込みます。そのファイルが存在しない、または読み込みが許可されない場合はエラーとなります。
  3. “M86K.EXE”があるディレクトリに“M86KRSVD.RWD”という名前のファイルがあり、読み込みが許可されている場合は、そのファイルを読み込みます。
  4. カレントディレクトリに“M86KRSVD.RWD”という名前のファイルがあり、読み込みが許可されている場合は、そのファイルを読み込みます。
  5. 環境変数PATHに指定されているディレクトリを順番に検索し、最初に見つかった読み込み可能な“M86KRSVD.RWD”という名前のファイルを読み込みます。

上記検索を順番に行っても予約語ファイルが見つからなかった場合は、エラーとしてM86Kの実行を中止します。通常は、予約語ファイルは“M86K.EXE”と同じディレクトリに格納しておきます。なお、このファイルの内容はM86Kを正常に動作させる上で不可欠なものであり、削除または改変にともなうM86Kの不具合については責を負いかねます。そのため、このファイルについては書き込み保護を指定しておくことを強くお勧めします。


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