Dreamcast Software Development Standards Version 2.31J

18. 各ペリフェラルとソフトウェアキーボード

各ペリフェラル(商品)毎の作成基準です。

■必須: この章の各項目に記載されていない規定については、「1. ボタン設定」、 「2. コントロールポート」に従うこと。


18.1. ぷるぷるぱっく

■必須: 振動デバイスの振動は、オプション設定の画面内でオン・オフの指定を行えること。

■必須: 振動デバイスの振動は、ポーズ時はオフにすること。

■必須: 振動デバイスの振動は、「ドリームキャスト起動直後のメインメニュー」へ制御を移す前にオフにすること。

■必須: 振動デバイスの振動は、セーブ中はオフにすること。

これは、隣り合わせた拡張ソケットに記録デバイスが存在している場合に、振動の影響で誤動作が起こらないようにする対策です。

18.1.1 振動ペリフェラルの電流チェック

■必須: 振動デバイスへの対応数量は以下の規定に従うこと。

○用例


18.2. キーボードデバイスとソフトウェアキーボード

「ドリームキャスト・キーボード」は、「キーボードデバイス」のみ含んでいます。 このため、「コントローラデバイス」を持つペリフェラルを別のポートに挿入しないと文字入力以外の操作ができません。

■必須: キーボード入力を必要とするアプリケーションは、「ソフトウェアキーボード」による入力機能を設け、キーボードデバイス未接続時は自動的に「ソフトウェアキーボード」による文字入力のモードになること。

■必須: キーボード入力時は、プレーヤーがどの入力モードになっているかを識別できる何らかの手法を用いること。

「ソフトウェアキーボード」の表示や入力パレットの表示などを行えば、現在どんな入力ができるのかプレーヤーがわかります。

○用例: 入力モードを切り替えを 「全角/半角」、「ひらがな/カタカナ/英数字」、「ローマ字入力/カナ入力」 の入力パレットを表示して表現する。

□推奨: キーボードデバイスを用いない場合でも、「ソフトウェアキーボード」を用いる場合は「ソフトウェアキーボード」に関するすべての作成基準に従うこと。

18.2.1 ソフトウェアキーボードのレイアウト

■必須: 「ソフトウェアキーボード」に表記される各文字の配列は、原則的に左上を原点とすること。

例えば、ひらがなを配置する場合は、たてに「あいうえお」の順で並ぶ場合も横に並ぶ場合もその原点「あ」は左上に表記しなければならないということです。 これは英文字や数値の場合でも同様です。

■例外: 上記の配列のソフトウェアキーボードを用意した上で、プレーヤーに選択可能にさせるオプションを設ければ、上記以外のキーボード配列を用意してもよい。

たとえば、「ドリームキャスト・キーボード」と同じようなJIS配列のキーボードなどを示します。

□推奨: 「ソフトウェアキーボード」のレイアウトは、本体に同梱している「ドリームパスポート2」で使用している「ソフトウェアキーボード」の仕様に準拠すること。

漢字コードの入力などに関しては必須項目として規定しません。

18.2.2 ソフトウェアキーボード及びキーボードデバイスの操作

□推奨: キーボードデバイスおよび「ソフトウェアキーボード」の操作方法は、本体に同梱している「ドリームパスポート2」の仕様に準拠すること。

18.2.2.1 ソフトウェアキーボードの操作

ソフトウェアキーボードを使用するアプリケーションは、『ソフトウェアキーボードの全ての操作方法』を、必ず取扱説明書に表記してください。

■必須: コントローラデバイスによるソフトウェアキーボード操作に、項目で示す機能を割り当てる場合は、 次のボタンを割り当てること。

項目 ボタン入力
決定 Aボタン
バックスペース Bボタン
変換(前候補) Bボタン(入力文字変換中)
変換(次候補) Xボタン(入力文字変換中)
ソフトウェアキーボード解除 Yボタン
ポインティングカーソルの移動 方向ボタン
ページのスクロール アナログ方向キー

※ボタンの名称はドリームキャスト・コントローラの名称を用いています。

18.2.2.2 キーボードペリフェラルの操作

■必須: キーボードデバイスの「S1」キーを「Lトリガー」、「S2」キーを「Rトリガー」に割り当てること。

■必須: キーボードデバイスのタイピングで入力される文字は以下のようにすること。

キーの種類 併用キー モード 名称にするラベル
上面に1つの名称が印字されているキー なし 共通 そのまま 例「Enter」
上面に上下二段組みで2つのラベルがあるキー なし 共通 下のラベル 例「ひらがな」
  Shift 共通 上のラベル 例「カタカナ」
上面に上下左右二段組みで2〜4つのラベルがあるキー なし 非カナ 左下のラベル 例「3」
  Shift 非カナ 左上のラベル 例「#」
  なし カナ 右下のラベル 例「あ」
  Shift カナ 右上のラベル 例「ぁ」
キーの前面に1つの名称が印字されている場合 Alt 共通 前面のラベル 例「ローマ字」


■必須: キーボードデバイス操作に項目で示す機能を割り当てる場合は、以下のキー入力を割り当てること。

項目 キー入力
ソフトウェアリセット Ctrl + Alt + Delete
ページスクロール(画面上方) ※フレームページの場合:フレームページスクロール PAGE UP
ページスクロール(画面下方) ※フレームページの場合:フレームページスクロール PAGE DOWN
直接入力・日本語変換の入力の切り替え Alt + 半角/全角
JISコード入力 漢字コード + F1
大文字・小文字入力切り換え Shift + Caps Lock

●漢字変換ライブラリ使用時の入力モードの切り替えに使用するキー

前モード 次モード キー入力
ローマ字カナ入力全角ひらがな ローマ字カナ入力全角カタカナ カタカナキー
  ローマ字カナ入力半角カタカナ 全角/半角キー
  ローマ字入力全角英数 英数キー
  ローマ字入力半角英数 英数キー → 全角/半角キー
ローマ字カナ入力全角カタカナ ローマ字カナ入力全角ひらがな ひらがなキー
  ローマ字カナ入力半角カタカナ 全角/半角キー
  ローマ字入力全角英数 英数キー
  ローマ字入力半角英数 英数キー & 全角/半角キー
ローマ字カナ入力半角カタカナ ローマ字カナ入力全角ひらがな ひらがなキー
  ローマ字カナ入力全角カタカナ 全角/半角キー
  ローマ字入力全角英数 英数キー
  ローマ字入力半角英数 英数キー → 全角/半角キー
ローマ字入力全角英数 ローマ字カナ入力全角ひらがな ひらがなキー
  ローマ字カナ入力全角カタカナ カタカナキー
  ローマ字カナ入力半角カタカナ カタカナキー → 全角/半角キー
  ローマ字入力半角英数 全角/半角キー
ローマ字入力半角英数 ローマ字カナ入力全角ひらがな ひらがなキー
  ローマ字カナ入力全角カタカナ カタカナキー → 全角/半角キー
  ローマ字カナ入力半角カタカナ カタカナキー
  ローマ字入力全角英数 全角/半角キー

※カナ入力→ローマ字入力の切り替えは、「ローマ字」キーで入力モードに関係なく強制的に入れ替えます。

●文字入力ができない時の操作

項目 キー入力
決定入力 (ポインティング部分、メニュー項目など) Enter
キャンセル入力 (メニュー項目抜けなど) Esc
ポインティングカーソルの移動 (メニュー項目表示中は項目選択の移動) ↑ ↓ ← →

●文字入力可能時(入力文字変換中でない状態)の操作

項目 キー入力
改行入力(複数行入力可能時) Enter
ファンクションキーに登録済みの文字列を出力 F1〜F12
カーソル前の1文字削除 Backspace
カーソル後の1文字削除 Delete
指定範囲を左に1文字変更 Shift + ←
指定範囲を右に1文字変更 Shift + →
指定範囲を上に一行変更 Shift + ↑
指定範囲を↓に一行変更 Shift + ↓
指定範囲内をコピー Ctrl + C
指定範囲内をペースト Ctrl + V
指定範囲内をカット(メモリーに保存し、消去する) Ctrl + X
操作の取り消し Ctrl + Z
文字変換確定のやり直し Ctrl+Backspace

●入力文字変換中の操作


項目 キー入力
変換(次候補) スペース/変換(次候補)
変換(前候補) 前候補
入力した文字全体を確定 Enter
対象文節以降の変換を解除し入力可能にする Backspace
変換を解除し入力可能にする Insert
先頭の1文字削除 Delete
入力した文字全体を取消し Esc
対象文節をひらがなに変換 F6/Ctrl+U
対象文節をカタカナに変換 F7/Ctrl+I
対象文節を半角に変換 F8/Ctrl+O
対象文節を無変換にする F9/Ctrl+P/無変換
対象文節を半角無変換にする F10/Ctrl+@
次候補へ移動 スペース/変換(次候補)
前候補へ移動 前候補

△注意: 発売されているものによっては「右Altキー」、「右Ctrlキー」、「Print Screenキー」が無いキーボードもあります。こらのキーのみに特別な操作を割り振るとプレーヤーは操作できなくなる可能性があります。

■必須: ローマ字カナ変換の対応は以下の内容に対応すること。



18.3. アーケードスティック

18.3.1 アーケードスティックのボタン設定

■必須: 「決定」の機能をボタンに設定するときは「Aボタン」「Cボタン」を使用し、 「解除」の機能をボタンに設定するときは「Bボタン」を使用すること。

□推奨: ボタンに機能を割り当てるときは、 「Aボタン」「Bボタン」「Cボタン」を「Xボタン」「Yボタン」「Zボタン」よりも優先的に使用すること。

□推奨: ボタンは放したときでなく、押したときに効果のあるプログラムにすること。

18.3.2 ソフトウェアリセットのボタン操作

■必須: 操作が不可能または困難なものを除き、「Aボタン」「Bボタン」「Xボタン」「Yボタン」が同時に押された状態で「スタートボタン」が押されたら、 瞬時に「ソフトウェアリセット」を行うこと。


18.4. レーシングコントローラ

18.4.1 レーシングコントローラのボタン設定

■必須: 「決定」の機能をボタンに設定するときは「Aボタン」を使用し、 「解除」の機能をボタンに設定するときは「Bボタン」を使用すること。

■必須: 「Rレバー」をアクセル、「Lレバー」をブレーキとして使用すること。

18.4.2 ソフトウェアリセットのボタン設定

■必須: 操作が不可能または困難なものを除き、「Aボタン」「Bボタン」が同時に押された状態で「スタートボタン」が押されたら、 瞬時に「ソフトウェアリセット」を行うこと。


18.5. ドリームキャスト・ガン

ガンデバイスの扱いについては、「10.5 TVモニターの同期ずれへの対応」も参照してください。

■必須: 「トリガー」「Bボタン」が同時に押された状態で「スタートボタン」が押されたら、 瞬時に「ソフトウェアリセット」を行うこと。

ライブラリでは、「トリガー」は「ドリームキャスト・コントローラ」の「Aボタン」と同様の値を返します。

■必須: ガンデバイスの照準を調整する「キャリブレーションモード」をアプリケーション内に用意すること。

□推奨: 「キャリブレーションモード」はアプリケーション実行中の「オプション設定」に用意すること。

○用例: キャリブレーションモードの内容

  1. 明るめの背景(白の場合0x50以上)の画面の中心部に「ターゲット」となる点を置く。このとき他の表示はいっさい行わない。
  2. プレーヤーに「ターゲット」を狙わせ、一度トリガーを引かせる。この時取得した値を基準にして、ガンデバイスが返す値のオフセット値とする。
  3. プレーヤーに再度同じ「ターゲット」を狙わせ、もう一度トリガーを引かせる。その時、オフセット加算ずみの取得した位置にマーカーを表示し位置の確認を行ってもらう。
  4. 問題なければキャリブレーションを終了する。 同様な作業をすべてのポートに接続されているガンデバイスの分だけ繰りかえす。

18.5.1 有効範囲

■必須: 「キャリブレーション」はTVモニターの上下左右の端(画面モード640×480モードの場合は16ピクセル、320×240モードの場合は8ピクセル)を使わないこと。

TVモニターによっては画面の端が表示されない場合があるためです。


18.5.2 米国向けのガンコントローラ対応

■必須: 米国向けのアプリケーションの場合でガンデバイスを用いるときは、 米国向けのガンデバイスでないと動作しないようにすること。 また、米国向け以外のガンデバイスが接続された場合はその旨をプレーヤーにメッセージすること。

アメリカでは連邦政府の通達によりガンを模した玩具には外装色の制限があります。 他の販売地域からペリフェラルが持ち込まれることを想定して、このような処置を行う必要があります。

ドリームキャストガンの販売地域と、ガンのペリフェラル仕向地コードの関係は、以下の通りです。

販売地域 仕向地コード
日本販売用 全世界
北米販売用 北米
欧州販売用 全世界


18.6. つりコントローラ

18.6.1 つりコントローラのボタン設定

■必須: 「決定」の機能をボタンに設定するときは「Aボタン」を使用し、 「解除」の機能をボタンに設定するときは「Bボタン」を使用すること。

18.6.2 ソフトウェアリセットのボタン操作

■必須: 操作が不可能または困難なものを除き、「Aボタン」「Bボタン」「Xボタン」「Yボタン」が同時に押された状態で「スタートボタン」が押されたら、 瞬時に「ソフトウェアリセット」を行うこと。

18.6.3 つりコントローラ内の振動デバイス

■必須: 「18.1 ぷるぷるぱっく」の必須項目に従うこと。


18.7. ツインスティック

未定


18.8. マイクデバイス

□推奨: マイクによる入力を受け付けている場合は、同一ペリフェラルに搭載している振動デバイスの動作を停止すること。

誤動作を避けるためです。


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